2025.6.9

社会福祉法人・一般社団法人・株式会社の施設の違いと補助金の違い

こんにちは！

施設の運営を考える上で、「社会福祉法人」「一般社団法人」「株式会社」のどれを選べばいいのか悩んでいませんか？それぞれの法人には特徴があり、受けられる補助金や税制上のメリットも異なります。

この記事では、これら3つの法人形態の施設運営における違いと、補助金制度の差について詳しく解説します。

読み終わる頃には、どの法人形態が自施設に適しているのか明確になるはずです。

施設の新規開設や法人形態の見直しを検討している運営者や経営者の方に特におすすめの内容です。

 

法人形態の概要

社会福祉法人とは

社会福祉法人は、社会福祉法に基づき設立される非営利法人です。介護施設、障害者支援施設、保育所などの社会福祉事業を行うことを目的としています。所轄庁の認可が必要であり、公益性が高いため、税制優遇や補助金制度が整っています。

一般社団法人とは

一般社団法人は、特定の公益活動や事業を行う非営利法人です。設立手続きが比較的簡単で、登記のみで法人化が可能です。ただし、税制優遇を受けるには「非営利型法人」としての条件を満たす必要があります。

株式会社とは

株式会社は、営利を目的とした法人で、自由な経営が可能です。登記のみで設立できるため手軽ですが、税制優遇や補助金制度には制限があります。福祉分野での施設運営も可能ですが、国や自治体の支援を受けにくい側面があります。

法人形態ごとの比較表

法人形態	設立目的	設立手続き	税制優遇	補助金制度
社会福祉法人	非営利・社会福祉事業	所轄庁の認可が必要	あり（公益性高）	施設整備費・運営費に対して充実
一般社団法人	非営利活動・事業	登記のみで可能	あり（非営利型に限る）	条件次第で可能だが不安定
株式会社	営利事業	登記のみで可能	なし	限定的（運営費一部のみ）

補助金・助成金制度の違い

社会福祉法人の補助金

社会福祉法人が受けられる補助金制度は非常に手厚く、以下のような支援があります。

• 施設整備費補助金：国1/2、都道府県1/4、自己負担1/4
• 運営費補助金：介護報酬等の形で支給
• 福祉医療機構の低利融資：長期返済が可能

一般社団法人の補助金

一般社団法人は、特定の要件を満たせば助成金を受けることができますが、競争が激しく確実性には欠けます。

• 公益財団法人や民間団体からの助成
• 自治体独自の支援制度

株式会社の補助金

株式会社は基本的に補助金対象外ですが、事業内容によっては一部運営費補助や人材育成補助が受けられることがあります。

• 介護・福祉系の国庫補助対象事業に該当すれば、運営費の一部を補助
• 創業支援やICT導入補助金など、別枠の支援制度

メリット・デメリット比較

法人形態	メリット	デメリット
社会福祉法人	補助金・税制優遇が手厚い／信頼性が高い	設立・運営の自由度が低い／行政指導あり
一般社団法人	設立が簡単／運営の自由度が高い	補助金の確実性がない／税制優遇は限定的
株式会社	収益化が自由／経営判断の自由度が高い	補助金がほぼない／公益性の評価が低い

まとめ

社会福祉法人・一般社団法人・株式会社のいずれを選ぶかは、施設の運営目的と経営方針によって変わります。

• 安定した補助金・融資を求めるなら社会福祉法人がおすすめ
• 柔軟な経営をしたい場合は一般社団法人
• 営利を追求したいなら株式会社

法人形態を選ぶ際は、補助金や税制、設立手続きの違いをしっかり把握しておくことが大切です。この記事が、最適な法人形態選びの参考になれば幸いです。