車いすはしっかり固定されていますか?
車いすがしっかり固定されてないと利用者様がケガしてしまう可能性があります
今回はスロープタイプの車いすの正しい固定方法を説明していきます。スロープタイプには電動ウインチなしありにより注意点が異なってきます。
①ウインチのない後退防止ベルトタイプ
代表的な車両として日産のNV200バネットのスロープタイプが挙げられますが、電動ウインチが付いておらず手動にてベルトを巻き上げるタイプの場合には車いすが目標停止位置として黄色や白の△マークに後輪の中心が来た時に後部固定装置を車いすの一番強いフレーム部分(主に後輪付近のフレームがクロスしている部分付近)にフックをかけていただき、固定を行ってください。
「車いす後退防止ベルト」の巻きだるみ取りについて(サード位置乗車時)
車いす固定ベルトは、車いすをより前方に固定するために、青いラインの位置で下記のように巻きだるみを取る操作を2回行ってください。
【1回目】スロープ上の青いラインで後に強く引く
【2回目】室内足元の青いライン(又は▲マークの所)で後に強く引く
車いす固定装置で車いすを固定した後に必ず車いすのブレーキをかけてください。
その際に一度利用者様が驚かない程度に車いすを揺らしてみてしっかりと固定されていないようでしたら再度固定装置を作動させてできる限り車いすが床に固定された状態を作ってください。
②電動ウインチがある場合
代表的な車両としてダイハツのタントやスズキのスペーシアが挙げられますが先程の車両とは異なり、電動で車いすベルトが動き車いすを引っ張り上げるタイプになり、逆に後部固定ベルトが手動ベルトで固定されるものが大半です。
その際には先程同様に車いすを目標停止位置まで引き込んで、手動のベルトをできる限り引っ張り、最後にもう一度電動ウインチベルトを作動し、必ず電子音が鳴るまで引き込むようにしてください。
手動固定だけでウインチの引き込みを行わず、途中でやめてしまうと固定が不十分なため重大な車内事故につながる可能性が大きくなります。
③リフトタイプの場合
ハイエースやキャラバンなどリフトアップをする車両の際にはスロープタイプ同様に目標停止位置に車いすが来たら下部のワイヤーやベルトで床との固定を行いますが、その際も固定がしっかり出来ていない場合があるので、スロープ車と同様に車いすをゆすってみて固定が弱いと思ったら、車いす固定スイッチを解除して再度固定してみてください。
そうすると強く固定ができますが、あまりやりすぎると故障につながる可能性が高いので一度に3回までといわれています。
案外見落としがちな事なので、再度ご確認、ご認識頂ければ幸いです。
ご質問、ご不明な事があれば「福祉車両専門店 ミズタニ」までご相談ください。経験豊富なスタッフがサポートさせて頂きます。